デジタルzin!ポエジン『宇宙塵』/即興詩人・AI UEOKA

即興詩人・AI UEOKAによるデジタルzin! 雑多な芸術・らくがき日記。

アイツムギ


いつも応援してくださっているみなさんのおかげで、とうとう文学賞なるものを受賞することができました。

島崎藤村記念文芸祭』、現代詩部門の二位に、今回選ばれました。


今回の受賞を通し、再確認できたこと、自分の中で新しく言葉に変えることができたことがあります。
それは、みなさんが僕のことを、ずっと忍耐強く待ち続けてくれていた、ということです。

僕が世間に評価されること、僕の受賞を待ち続けてくれていた、という種類のことでは、もちろんありません。
僕が、きちんと自分自身と向き合い、自分を正し、自分自身になれるよう、ずっと待っていてくれた。しかも、何も言わずに。僕を否定したりせず、ただ受け入れてくれていた。
傍に居てくださり、見守り、応援しつづけてくださった。

僕が、わがままに作家活動をし、経済的に安定しなくとも、「安定した収入のある仕事しなよ」、とも言わなかったし、言わないでいてくれた。僕の体調不良も考慮してくださっていた。そこから来る、僕の怠惰や、ズルさも、指摘しないでいてくれた。

僕が好きなことを、自由にやれることを、ともに喜びつつ、僕自身にとって、本当の幸せが何なのか? ということに、僕自身が気付き、動き出せるようになるまで、みなさんは、忍耐強く待っていてくれていた、ということに、今は深く気付けています。

何か言うことよりも、何も言わないこと、待ち続けること、見捨てないことの大変さを背負ってくださり、ありがとうございます。

先日もこのブログで書かせて頂きましたが、みなさんの様々な支えがあって、僕はようやく、僕自身の本当の問題に向き合う準備ができ、それと向き合った結果、『自分自身』になることができました。

自分の不幸な現実を、無理やり恍惚的な幸福感で補正し、現実をごまかしていたことを認識もしました。それは、辛い作業でもありましたが、人は現状や現実を正しく認識できた時、はじめて、変わりはじめることができるのだとも知っています。
ようやく僕は、その変化のスタートに立てたんです。

今回の受賞は、そんな僕の変化を表わす『シンボル』のようなものであると、僕自身は解釈しています。

最近の僕は、意識がクリアでもあり、判断力も上がり、意志が強固になっていきました。
でも、それによって僕は、みなさんに対する愛を、どこかで見失ってしまっていたことも知りました。
そんな僕の変化に気付いたある方は、「独りで生きている訳じゃないからな」と叱ってもくれました。

僕はまだまだです。ずっとまだまだかもしれません。ですが、問題点をきちんと見つめ、少しずつかもしれませんが、改善しつつやっていきたいと思っています。

僕はずっと、みなさんがSOSを出していると思っていたし、それに気付いたから、僕はそれを助けたいとも思っていました。
しかし、違っていたんですね。
僕は、ずっと、周りのみなさんに、自分がSOSの信号を無言で出していることに、自分自身、気付けていなかったんです。今まで誰にも「助けて」と口に出したことがなかったから。でも、みなさんには、僕のSOS信号がバレバレであったことを、最近知りました。

僕の無言の信号を聴きとってくださりありがとうございました。
そして、僕の無言に合わせ、みなさんも無言を守り続け、見守り、助けてくださったことを大切にします。
ありがとうございました。


植岡勇二・ペヨー太


『アイツムギ(cover・take2)・馬野ミキ』