デジタルzin!ポエジン『宇宙塵』/即興詩人・AI UEOKA

即興詩人・AI UEOKAによるデジタルzin! 雑多な芸術・らくがき日記。

即興についてあれこれと

先日、名倉くんと共に静岡へ。
そして、とある企画の打ち合わせの際、
色々と出たアイディアや言葉を、
「うえおかさん、これをストーリーにするなら」
と、名倉くんに振られ、その場で即興詩を
読むようにそれをボディコピー的な文章に変えた。
その即興を行っている際、
本当に、普段古代歌謡でやってることと
同じことをやっているんだと思った。
(即興をし終わった時、どっと疲れ、
身体中が震えるのがわかった)
そしてそのボディコピーも合格点を頂き、
あぁ、古代歌謡をやっていて良かったと
心の中で息をついた。

昨日、スタジオに入った。
ギターの拓さんと、お互い、
色々と制約やお題を出し
それに乗っ取って即興を行った。

一曲目は、「終了」という言葉をお題に、即興。
二曲目は、ギターの拓さんに三種類程度の
リフを繰り返して貰い、それに詩を乗せるというルール。
そして最後は、「長旅」。
15分を目処に即興を続けるというもの。
(今までは10分が最高の長さだった)

この「長旅」が本当に面白かった。
ストーリーとしては、
灯りの落とした部屋で、音楽を聴く
二人の友人同士が、心を共有し合いながら
音の世界に入り込み、
その集中の果てに、世界を超え、
もうひとつの世界に入り込み、
そこで旅をするというもの。

昨年行ったライブでの即興「紅祭」の
完成度が僕たちの中でピークだったのだけど、
それを超えるものをつくることが出来た。

そして改めて即興について、
つくることについて考えることが出来た。

今、料理家の夕顔さんをモデルにした
小説に取り掛かっているのだけど、
その小説の構築の仕方がいけないのか?
どうも形ばかりにこだわった
どこか伸びのないものが出来上がっている気が
若干していた。

そして、昨日までで30枚くらい書いていたそれを、
今朝、書き直すことに決め、
即興精神に従い、言葉を連ねた。
すると、面白いように、気に入ったものが書けた。
主人公に生きたリアルを宿す事が出来た。
一安心です。