デジタルzin!ポエジン『宇宙塵』/即興詩人・AI UEOKA

即興詩人・AI UEOKAによるデジタルzin! 雑多な芸術・らくがき日記。

ゴーストドッグ

「ゴーストドッグ」

蝶の 羽が別れ
人が 河を渡る
爪が 雨に変わり
黒く 濡れた 犬が吠える


月の 闇が別れ
人が 河を渡る
時が 雫になり
黒く 濡れた 犬が吠える


蝶の 羽が別れ
人が 河を渡る
爪が 雨に変わり
黒く 濡れた 犬が吠える


月の 闇が別れ
人が 河を渡る
時が 止まりかけた
黒く 濡れた 犬が吠えた


高く 渡る 雲を またぐ
僕の 歌が 橋を 架ける
遠く 走る 黒い 犬が
僕の 歌を 裂いて 飲み干す


高く 渡る 都鳥を
僕の 歌が 叩き 落とす
遠く 走る 黒い 犬が
僕の 歌を 真似て 微笑む


今 醒めた 海 消えた
今 醒めた 月 燃えた 

今 醒めた 土 絶えた
今 醒めた 縁 見えた

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先日、武士道無礼度のライブの二曲目にやった曲です。
数年前、この曲を創ったとき、一番はじめに聴いて貰ったのが
偶然にも、その後バンドを組むことになる
武士道無礼度のアーサー王子だった。
曲を聴き終わり、アーサー王子は言った。
「ペヨくんはこの曲がどんな場所でかかっているのを
 想定しているの?」
そのときの僕に、答えはなかった。
しかし、その答えとでも言うかのように、
先日、レイドバックでこの曲は流れた。
アーサー王子と僕の歌声とともに。