デジタルzin!ポエジン『宇宙塵』/即興詩人・AI UEOKA

即興詩人・AI UEOKAによるデジタルzin! 雑多な芸術・らくがき日記。

ビューティフル・ルーザーズ&YUMONY

2日の火曜、ユカちゃんとバイバイした後、
僕は中板橋のrojicafeに向かった。
http://www18.ocn.ne.jp/~rojicafe/

そこで、naguraくんと
「ビューティフル・ルーザーズ」というDVDを観た。
http://www.beautiful-losers.jp/index.html
彼らの姿勢はシンプルだ。
ただ表現したいことを自分に忠実に表現する。
彼らにとってそれは、子供のように当たり前のこと。
そのストレートさゆえにパワーがあり、
やがてそれがゆえ、彼らの存在は社会現象化して行く。
そういえば、以前こじょうさんもこんなことを
僕に教えてくれた。
「モノを創るときには、自分に嘘をついちゃいけない。
 嘘をつけばつくほど、自分が自分から離れていく」と。
そんなことが今、思い出される。

rojicafeでは今、YUMONY(ユモニー)さんという絵描きさんの
展示も行われている。(今月14日まで)
http://yyyyyumonyyyyy.net46.net/
http://www18.ocn.ne.jp/%7Erojicafe/image/yumony-release.pdf
ユモニーさんの作品を見て一番強烈に思ったことは、
そこに圧倒的なリアリティがあるということ。
一枚の絵を枠に収めたのではなく、写真のように
確実に存在するその世界の一部を切り取ったかのような
広がり、存在感、を強く感じた。
書いているものはシュールなのに圧倒的にリアルなのだ。
これは優れたフィクションとしてのリアルではない。
「ある」ものは「ある」のだ。
それはユモニーさんの世界なのだ、と思った。

そして、驚いたのは、ユモニーさんの作品の中に
僕(ペヨー太)が飾られていたということ!
これはどういうことかというと、
隕石のようなものが葡萄の顔を持った人間にぶつかっている
という絵があって、その絵を見た瞬間、
「あ!これは僕だ!」と確信したのです。(←相変わらず危ない)
僕は、第一作目の小説で、鉄隕石で剣を作る鍛冶屋の
青年の話を書いている。&、その話にはもともと
グレイプという名の男性が登場していた。
それら二つの偶然を合わせて、まさにこの「絵」は
僕の「鏡」だ!と思い、嬉しくなったのでした。

話は少し反れるが、思えば、十数年前、
ナショナルジオグラフィックという雑誌の
小さな記事、
「刀鍛冶・法華三郎信次・鉄隕石を材料に日本刀を完成」
と出合ったことが、
どんどん膨れ上がり、僕の小説になり、
果てにはユモニーさんの作品として偶然の力で
現象化する(←危ないですね)までに至る、
この時間の流れの不思議を思うと、
心高まるものがあるのでした。

いやいや、僕の妄想はさておき、
優れた作品にはある種の鏡性のようなものが
そなわっている、と僕は常々思うのです。はい。