デジタルzin!ポエジン『宇宙塵』/即興詩人・AI UEOKA

即興詩人・AI UEOKAによるデジタルzin! 雑多な芸術・らくがき日記。

タイムマシンの穴

一昨日の夜、国立から国分寺まで散歩した。
よく、昼間に、国立〜国分寺間を歩いて行き来することは
あるんだけど、今回はじめて、夜の散歩となった。


国立〜国分寺間を、車の少ない道を選んで歩く。
途中立ち寄った、西国分寺にある武蔵国分寺公園周辺が
すごくよかった。
このあたりは、京都の裏道みたいになっていて、
国分寺跡やお寺やお墓、湧き水のわいた水路(お鷹の道)などが
あるんだけど、そこを歩いているとき、まるで
旅に来ているかのような非現実感を覚えた。


道路の脇に地主の人たちのお墓が並んでいる場所があって、
そこを通っているとき、なんだろう?
なんでもない景色なんだけど、すごくこれは
特別な瞬間になるな、という予感がした。


夜がはじまったばかりの紺色の空が、
まるで夢みたいに思えたのか?
道路の脇のお墓たちには囲いがなく、道路に面して
そのまんまお墓が立っているのが、なにか不思議な気分にさせたのか?
理由は定かではないけれど。
(お墓に囲いがない、現実と死後の世界の境界がない、とかのメタファーか?)

そして実際、今も脳裏に、その瞬間、その空気が鮮明に焼きついていて、
というか、その瞬間にすっぽり帰ることができる穴みたいなものが空いている。
まるで、ドラえもんのタイムマシンみたいに。

そんな風に、時間にたくさんの穴を開けながら生きて行けたら
いいなと思った。