デジタルzin!ポエジン『宇宙塵』/即興詩人・AI UEOKA

即興詩人・AI UEOKAによるデジタルzin! 雑多な芸術・らくがき日記。

闇の中で思ったこと

先日、なかなか寝付けないので
灯りを落とした部屋の中、
闇を見詰めている時間があった。

で、その時考えたのは、
例えば今このベッドに寝そべって
闇を見詰めているだけの時間も、
表現の仕方によっては
面白いものになったり、
興味深いものになったりするのだということ。

分かり辛いのでもう少し掘り下げると、
この闇を、100人の作家がいたら
100通リの表現の仕方で表現される。
そして、その100通りの表現には、
作家それぞれの切り込み方があって、
ただ寝付けなくて闇を見詰めているだけなのに、
そこに様々な思考なり、気付きなり、空想なり、
描写なりを乗せることによって、
その何もないように思える時間を
意味のあるものや、面白おかしいものに
染め上げることが出来る。

ちょっと前に、ツイッターで、
「小説は何を書くかも大切だけど、
いかに書くかも大切だと気付いた」と
呟いたけど、それと同じことで、
この闇の中で、いかに意識を凝らし、
時間をただの時間に終わらせないか、
そこに、僕が今後書くであろう小説や
文章のヒント、あえて大袈裟に言うなら
生きることの気付きを得た気がした。

今、僕がこうしてパソコンに
向かっている部屋の隅には、
洗濯物が二つ掛けられている。
この洗濯物二つを眺めるだけでも、
そこに、様々な思考を誘発する
何かはあるはずだし、
そこには何かの隠喩の様に、
当たり前のようにこの世界の
中核に通ずる何かも表現されているはず。
ゲーテの言葉を引用するなら、

万物は世界のメタファーである。

ということだろう。

なーんて考えた。